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第39表鹿角郡における林野状況(大正9年)
(『鹿角郡統計要覧』による)
有様
周辺の約二万町歩の濶葉樹林は老樹を交え欝蒼たる林相を呈して
いた。一部鉱山地帯を囲んで小坂鉱山煙害の被害区域、尾去沢鉱
山煙害区域が赤い山肌を露出して、荒涼の感が漂っていた。
公有林は見込面積一万五、三四二・五町歩をかぞえ、その内立
木地はわずかに一、三二〇・五町歩で、無立木地が全体の九割余
小さな
であった。しかも立木地といってもその多くは小柴状態
の多い
雑木類
)で、将来の適正な造林が急務といわれつづけてきた。
都内私有林の見込面積六、二七八・二町歩の内、立木地の合計
二、〇六九・八町歩で、やはり無立木地が六、七割の高率を示し
ていた。針葉樹林は杉が多く、濶葉樹林はならを主としてぶな、
くり、けやきなど一般雑木と称する類である。針葉樹林はほとん
ど杉の人工造林で、手入れの行届いた生育旺盛な林相も少なくな
いが、反面保護撫育に欠け拙劣な様相のものも目立っている。濶
葉樹林はことごとく天然自然に成立したもので、別段手を加える
ことのない樹種雑然たるいわゆる雑木林の状態におかれていた。
国有林の管理経営は、はじめ秋田大林区署の統轄のもとに花輪・毛馬内の二小林区署によって行われ、やがて
大正一三年営林局署官制の制定により小林区署は営林署と改称された。