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二、尾去沢鉱山
近代鉱山への脱皮
尾去沢鉱山は、明治二七年から三菱合資会社の経営となり、その主力鉱山として施設設
備の近代化にむけ、着々と堅実な歩みを続けていた。
大正の初めにおける鉱山の概況を、当時の『鹿角郡案内』
石井末太郎著
大正二年発行
)の記事から要約してみると
鉱脈は、黄銅鉱を主としながら閃亜鉛鉱と方鉛鉱を随伴することが多い。採鉱は請負堀にして全部上向階段法を用い
升九キロ
一部に鑿岩機を使用している。坑道の延長は約一三万尺(
、運搬は坑道の上にあるものは漏斗により、その
メートル
下部のものは巻揚を使用し、各坑道にはレール(
を敷き、馬車鉄道で選鉱場に運搬する。出鉱高は一カ月約一万ト
道
ン余りである。選鉱場のおもな機械設備は斜面目立鉄格子一二台、三〇馬力電動機一台、ブレーキ二台大形鉄製巻揚付
属、穴抜鉄板八分目篩二台、同六分目二台、同四分目二台、中鉱用穴抜鉄板四分目篩一台、三〇馬力電動機一台、ブル
ジッカーは
ジッカー
)一台、固定手選台七四台、電動機三〇馬力一台、七五馬力一台、五〇馬力一台、クロム式ロー
比重選鉱機
ル配鉱機付一台、ビ形ロール一台、コルニッシュロール配鉱機付一台、巻揚三台織鋼鉄線二分目篩三台付属、ハンコ
ミルは
クジッカー二台、巻揚二台織鋼真鍮線一分目篩一台付属、チリアンミル(
)一台、巻揚一台付属、ハンチントン
粉砕機
ミル四台、ハルチ式ベットジッカー六台、一五馬力電動機一台、汰盤用水車一台、同水圧尖箱三台、同カロー式セット
リングコーン
コーン型
沈降装置
)六台、汰盤用泥揚ポンプ一台、ウイルフレー式汰盤四台、ビンダー式汰盤一台、スペリー式
汰盤三台、フリューバンナー式汰盤五台、三〇馬力電動機一台、井口式渦巻ポンプ一台、セントヒューガルポンプ二台
沈澱池七、乾澱池二である。精鉱高は一カ月約三、〇〇〇トン、含銅品位平均五〇・〇パーセントといわれる。
製煉場は乾式製煉法をとり、ポットロースチック七台、水胴熔鉱炉三台、真吹炉一〇枚等で、型銅一カ月約二〇〇トン
一一・二五
を生産する。大阪製煉所へ送り精製しており、型銅からでる含金銀量は、一カ年金約三貫
キログラム
銀約三百貫