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購入費が年間三六円で、これに対して立山文庫は蔵書数九、四〇一冊、図書購入費七〇〇円で、桁違いの規模で

ある。立山文庫はその巡回文庫と共に郡内青少年の教育に大きな影響を与えた、全国有数の私設図書館である。

企山は大正三年から遠隔の青少年のために巡回文庫を作り、郡内一円を巡回させた。赤い箱の巡回文庫が他町

村の学校に届くと、待ちわびていた子どもたちに先を争って借り出されたという。

巡回文庫規程

第一条巡回文庫は鹿角郡教育会の希望により、鹿角郡内各小学校を巡回す

第二条青年又は読書嗜好家ある地方にて特に希望の申出ある時は巡回文庫を出張せしむ

第三条巡回文庫、特派文庫の滞在期間は三十日間とす

第四条巡回文庫、特派文庫を発送する費用は本文庫に於て負担す

第五条巡回文庫、特派文庫の保管は其の滞在する所の小学校長又は団体主任之を管理す

第六条図書を亡失又は汚損したる時は本文庫規定第十七条により弁償すべし

立山文庫と文化事業

巡回文庫は大正一二年花輪図書館が設立され県立図書館分館となるに及んで、郡南の巡回は廃止となった。同

五年三月三〇日には文部省の選奨を受け、その奨励金をもって選奨記念文庫を設置し、小学校または青年団の

申込みにより、特派に応じている。

互山弟四郎は文庫設立のほか、幕末以来泉沢修斎塾で行っていた天神祭を復興し、昭

和三年八月第一回天神祭を行った。その内容は、第二区学事会の児童生徒を対象とし

に学芸発表、図画・習字・手工の展覧会で、これも私費をもって実施している。立山は大正一五年国の華会を

Mし、同時に小学校児童を対象に若竹会を発足させ、短歌の指導を行っていた。天神祭は郡内学童の教育の向上