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花紅葉いつはあれども十和田山青葉にかかる夏の白雲円

和井内貞行

『みづうみ』はこの大会の記録として刊行したもので、発行所は日景方・秋田県和歌大会詠草刊行会となってい

る。

国の華会は発足に当たって宣言を掲げた。「和歌は我が国粹にして人道の精華なり。(略)国民の必ず斯道に

遊びて邪悪の念を去り、忠君愛国の大精神を養ひ、他を感化して以て国民思想の悪化を矯正する目下の急務」で

あるとしている。例会は毎月一回、第一日曜として弟四郎方か富多方の大湯ホテル、時により毛馬内仁叟寺、勝

又方、或いは大館、小坂、扇田に、時として種苗交換会を機に大曲、神宮寺など各地に亘っている。会長は創立

まもなく弟四郎に変っている。

月例会の詠草は謄写版で綴じてあり、昭和一二年七月に弟四郎が逝去するまでの一一五冊、全一〇巻は現在十

和田図書館蔵となっている。昭和二年四月および八月の例会はともに選者は日景忠太。忠太は釈迦内

)、

『公孫樹の蔭』六冊を著わしている。

かやのうちにかたぶく月のかげさして霜おきまよふあかつきの庭日景忠大

妹がくむ手桶の水に宿りけり木の間もりくる夏のよの月黒沢小二郎

今日もまた一日のつとめなし終へてあふぐもすゞし夏の夜の月立山平吉

たらちねの母のいまさばいかばかり梅の初花めでたまひけん高木新助

消えのこる雪に光を争ひて清くも咲ける山里の梅勝又清毅

ほかに毛馬内から立山弟四郎、沢口大巌、内藤憲蔵、伊勢吟之助、小笠原甚八、立山かつ子、上関光明、尾夫