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4道徳・特殊教育

道徳の時間特設

戦後価値観の転換によって国民の道義が頽廃し、青少年非行の激増とその低年齢化が心配

これるようになった。時の吉田首相は、道徳教育を充実振興し国民道義を高揚したいとい

う強い決意から、二五年五月哲学者・天野貞祐を文部大臣に迎え、道徳教育の復活をはかった。

道徳科の新設を諮問された教育課程審議会委員、東大教授勝田守一は「道徳教育の必要は認めるが、人間を団

定化するような、過去の修身科復活を連想させる教科の新設は絶対に反対である」と真正面から反対した。審議

会の大方もこれに同調し「道徳科を新設することは好ましくない」と答申した。文部省はこれに基づき、教科特

設によらない道徳教育振興の手引書の作成委員会を設けた。

この委員会は道徳教育の手引書を作成し「学校教育全体の周到な計画のもとに、一貫した道徳教育を行うこと、

特に社会科は人間関係

社会

生活

を中心に扱う教科として、道徳的心情の培養と習慣形成に努めるとともに道徳的

理解力、判断力の育成に努めること」と答申した。二七年平和条約発効によって再び教育課程改訂の要請が高ま

り、三一年教育課程審議会に「小・中学校教育課程の改善について」が諮問された。審議会は同年一一月、道徳

教育の充実徹底を期するため道徳の時間特設が望ましいことを答申した。文部省は三三年三月「小中学校道徳教

育実施要領」を全国に通達し、同年四月一日を期して小中学校に道徳の時間を設け毎週一時間をこれに充てると

して、早急な実施に踏みきった。それ以後、道徳教育は学校活動全体の中で行うことを立て前としながら、特設