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ており、三七年九月号に、
上瞼しわばむごときこの感じ眼くぼみて今日はたらけり奈良東一部
油揚の油しみたるわが帽子妻と子の言ふてんぷらぼうし円
化輪短歌会は、「第三紀層」以後停滞していたが、三九年望月松太郎が花輪図書館長として着
仕し、図書館主催の短歌講座を開いた。佐藤正二が「和歌の歴史」を、奈良東一郎が「現代短
同
花輪短歌会
歌と実作」を担当した。
岩石の標本見ながらノートとる科学の時間が短く思える佐藤むつ子
オーバーの紺の腕に落ちきたる雪の結晶六針六角畠山悦子
その後四〇年代になって、短歌講座は会場を花輪公民館に移して開かれている。
花輪短歌会は戦後の復活から二一年目にして、四六年九月合同歌集『臥牛』を発刊した。序言を佐藤正二、
「花輪短歌会概括」を奈良東一郎、後記は阿部寿子である。
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母のいのち看とりてゐるに目を明けて学校経営を案じ給ひき阿部寿子
淡雪の陽に溶けゆくを窓にみて試歩の早くとわれは待ち佗ぶ市川悠士
わが意見容れられざりし会を終へいづれば薄き月影纒ふ今立浩
秋の陽を惜しみて刈田に遊ぶ子らの乱るる影の長くなりたり忍志知郎
ふるさとを遠く離れて住む娘らに送る梅なり丹念に干す工藤鈴蘭女
生も死も神に委ねておのづから心静かに祈るこの頃児玉節子
豆柿を食めばなつかしわが生れし古き萱屋の冬の夜語り千葉のり