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有けるとて諸の大将達兵士を引具して方々へ馬を進めらるるよしを人

々噂きけりといふを聞てされば我主公も其数に有りなんかと急き酒店

を出進て御邸に入ぬれば家令澤出可録内藤助次郎なみ居ていかなれば

着の餘り遅かりしと呵らるるを怠りの恐れ耻しと思ひわひけり既にし

て二人の言はるるは今日未の刻はかりに御城より御奉書来りて主公急

ぎ城に登られければ鹿角郡警備の為預りの御番子引具して明日馬を准

めよと中将の公仰あるよしにてそ達其御供なれば早く用意あれとなり

されば初の予の思案に異り奧羽一致の議に定て今は秋田を討の策なる

べし秋田の侯先の月仙台の使者を殺して奥羽一致の盟に背き勤王に決したり秋田は壁

奥羽の盟に背きたりとも勤王の人にして九條殿以下の三卿彼国に滞在

なりこれを討は朝廷に抗するに同し噫大八州に稀なる我故る国の存と

亡とに関る事の出なん身践くして心の丈を尽されぬこそ憾なれと獨り

言してあきれつつ今は事急なれば鉄砲の鎗のと同寮の人々と共に出陣

の事に世話やき此夜は一瞬の眠りもやらて暁る頃迄に漸事調べぬ

同廿六日主公首途の我御家の主旅の事あれば御末家愛橘殿の家へ豫め往かれ首途の

祝し供の人々迄黄粉餅を賜り御笠と御床凡とをさし置れ発駕の日には又御立寄御祝ありて

右両品を持るること往昔よりの例なれど今度は餘り事俄にしてその儀式を行ふ事のならざ

れば其験とて愛橘殿より酒肴と黄粉餅とを使もて贈られて予等迄も賜りけり祝し畢りて

已の刻はかりに邸を出て城に登られけり其行列左の如し

御番手印籏奉行松田貫治上下弐人役銃司鈴木恰上下三人役銃壬

御番手印籏奉行中野郡兵衛上下弐人役銃司寄木伊大夫上下三人

役銃手組頭馬上赤沢半左エ門上下五人奈良邦衛上下三人柴内直蔵卜田

組頭馬上中村忠陸上下五人中市富之助上下三人金田一岩五郎岩

井善太郎下斗米順助工藤文助金子房之助小嶋末治細越冨蔵

四戸清蔵津嶋金次郎長嶺勝司神廉助志賀定衛東傳十郎長

嶺専太郎泉山文五郎梅村重蔵新田目逸兵衛菊池九一郎大里

環蔵田中貞治下田恒右衛門工藤金十郎名久井才助小寺金吾

大光寺悦弥本館丈八糠塚左源太木林大之亟村松健六

頭取馬上毛馬内甚八和井内千勝伊藤弓人藤本礼之進

頭取馬上坂牛

右之人々にも上下あれとも略しぬ

名張上下五人

名張上下五人銃士鉄砲持のこと

御具足櫃

宰領

御錆

成田喜八郎横田貞助

孫左衛門上下三人銃士同石井富蔵

同同同同

玉井和喜弥石川一馬内藤新之助上関源之肋

同同同同

同同同

米澤東十郎大森与録泉沢熊之助伊藤文七

同同同同

中津山恒弥江家源八高橋漲之助

銃長

同同伍長銃長

山崎盛小笠原吉之助青山峰之助滝其衛

使武者兼御供頭御馬脇

使武者兼御供頭

内藤調一田中茂八郎

桂源吾

使武者兼御供頭御馬脇

玉薬箱

玉薬箱使武者兼御供頭御馬脇

工藤軍記米澤直之助井上新十郎

工藤軍記米澤直之助井上新十郎