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あとがき

今冬も又、酷寒の日々が続きました。二月になると、ようやく空に明るさが蘇って来て、この資料編ができ上

るともう春も近くなります。

いよいよ本集をもって「中野(花輪南部)家御用留帳」が完結しました。資料編の五冊をあてて、実に五年を

要しています。御用留帳が初めて公刊されたのは昭和五十年十月刊の「花輪町誌編纂資料」第二号においてであ

りました。それからだと十年を要したことになります。

解題でもお分りのとおり、原本は天保二年から明治三年までの四十年間にわたり、藩や代官所からの下達文書

や家中の願書、御沙汰書、覚などが家老や用人達によって記録されたものであります。

この御用留は、花輪の近世末における一級の歴史資料であることから、全五十冊が、昭和五十二年に市文化財

に指定されました。

この時、井上常隣記「諸御用留帳」全一冊も同時に指定されています。これは、花輪の御給人井上良助が天保

から安政にかけての盛岡藩御用の往復文書や願書、御沙汰書に至る公的文書を蒐録したもので、この解読の一部

はやはり「花輪町誌編纂資料」第一号に掲載されています。

さて、このたび、多くの人々の時間と労力を注ぎ込んで全五十冊に及ぶ記録を解読し、公表できた訳でありま

すが、その関係者は十名を越しています。既に故人になられた方もいますが、元気な頃の姿が偲ばれます。

取後に、本集も又、印刷前の解読文の再点検から、校正にかけて、栗山文一郎氏を中心とする花輪史談会有志

の皆さんにお骨折を戴きました。ここに厚く御礼を申し上げるものであります。

(事務局長柳沢兌衛)