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子どものための広島むかし話 その弐
馬頭観世音の例祭【その弐】第四話 つづき
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大曲の馬頭観世音の例祭は、七月十七日でした。大曲では明治三十五年から、明治四十一年まで、馬頭観世音の草競馬が奉納されました。札幌競馬がまだ有名でなかったころ、大曲の草競馬は大変にぎわったものでした。その当時の競馬は、神社の祭りの行事であったわけです。ただ馬の競走というだけでなく、アイヌの裸馬競走とか、立乗りか、ダクという速歩など変化に富んだもので、住民の楽しみの場であったわけです。馬が大型となると、輓馬競走などがはじまりました。いまの競馬とはかなり違いますね。