私、本当に自慢するわけじゃないけども、辛かったなとその時は思ったんだろうけども、後で考えてみると、自分の為なんだからという気持ちが湧いてくるからね。それで後継ぎがちゃんといる。
息子が二五歳の時に渡してしまって。そのときは兄貴だとか弟たちが心配して、「お前、大丈夫かぁ」って言って。でも、親がそばについてるんだもん。わからんことあれば聞けばいいんだよね。
家のお父さんも…息子だけどね、あれだよ。たたみややるつもりじゃなかったんだからね。トラック野郎だったんだから。で、今、配達に行く時に家のばあさんの弟に言ってるそうだ。「じいさんのうるさかったの、今、わかるな」って、言ってるって。
だからね、今ちょいちょいね、家にいてもね、息子がうちの嫁にさ「じいさんにあんまりやかましいこと言うな」って。私、聞こえないふりしてるけどもね。もう余計なことしゃべらないもね。
息子が二五歳で譲って、今、孫が手伝ってくれて、一番幸せですね。