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いつものように 大きな木の株の上ですもうをとって あそんでいると、クニちゃんが走ってきました。
「オーイ オーイ!この辺に鉄道線路がつくんだってよ!」
「うわーすごいな、いつ!いつ!」
「すげいなぁー いよいよ汽車が走るのか」
みんなは 汽車が走ったら 一番先に札幌に行きたいと言いました。
大正十四年の広島村では、どこへいくのにも歩くか、馬車や馬そりに乗るしかありませんでしたので、汽車が走ると とても便利になると思いました。
お父さんも札幌へ出かけると一日がかりだったし、ふぶきの日は帰ってこれなかったこともありました。
農作物や すみなど汽車に乗せて運べると お父さんは たすかるだろうなぁ とおもいました。
「オーイ オーイ!この辺に鉄道線路がつくんだってよ!」
「うわーすごいな、いつ!いつ!」
「すげいなぁー いよいよ汽車が走るのか」
みんなは 汽車が走ったら 一番先に札幌に行きたいと言いました。
大正十四年の広島村では、どこへいくのにも歩くか、馬車や馬そりに乗るしかありませんでしたので、汽車が走ると とても便利になると思いました。
お父さんも札幌へ出かけると一日がかりだったし、ふぶきの日は帰ってこれなかったこともありました。
農作物や すみなど汽車に乗せて運べると お父さんは たすかるだろうなぁ とおもいました。
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子どもたちは 土工夫の住んでいる飯場(はんば)へは近づく事も出来ませんでした。
でもある日、みよちゃんの家へ遊びにいったとき 沖中少年は飯場の様子を少しだけ見ることができました。
大勢の土工夫たちが、立ったまま、ご飯を食べていたのでとてもびっくりしました。
そして 部屋のすみに ながい丸太が並べておいてあるのが、寝るときに枕につかうことや、朝になると棒頭(ぼうがしら)が丸太のはじっこをトンビでいっぱつドカーンとたたくと、土工夫たちは、いっせいに飛び起きるのだと みよちゃんがおしえてくれました。
おとなの人たちは、鉄道線路や道などを作るため内地から、働きにきているのだと言っていました。
市街や、野幌のほうにも同じように、飯場があるらしいとか、タコ部屋らしい とかいっておりましたが、子どもたちは、一日も早く汽車が走る日が待ち遠しいだけでした。
でもある日、みよちゃんの家へ遊びにいったとき 沖中少年は飯場の様子を少しだけ見ることができました。
大勢の土工夫たちが、立ったまま、ご飯を食べていたのでとてもびっくりしました。
そして 部屋のすみに ながい丸太が並べておいてあるのが、寝るときに枕につかうことや、朝になると棒頭(ぼうがしら)が丸太のはじっこをトンビでいっぱつドカーンとたたくと、土工夫たちは、いっせいに飛び起きるのだと みよちゃんがおしえてくれました。
おとなの人たちは、鉄道線路や道などを作るため内地から、働きにきているのだと言っていました。
市街や、野幌のほうにも同じように、飯場があるらしいとか、タコ部屋らしい とかいっておりましたが、子どもたちは、一日も早く汽車が走る日が待ち遠しいだけでした。
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