2 地下水の電気伝導度

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 電気伝導度とは、水の中に含まれている溶存(ようぞん)イオンの総量を示し、水質の良悪(よしあし)を示す値ではない。しかしながら平均的な河川水や地下水の場合、一〇〇~二〇〇〓/cm(一八℃・〓/cm、以下、略記する)を示し、この値以上では、例えば未処理の下水が浸透し、あるいは農薬の大量散布があるなど、特定の原因物質が混在すると、値が著しく大きくなるため、水質を知る指標の一つとして広く用いられている。
 地下水位が最も高い時期の電気伝導度は、二〇〇〓/cm前後の範囲が最も広い(図3-9)。萩山駅より北側では、三〇〇〓/cmより高い値の範囲が広がり、大沼町一丁目から花小金井二丁目にかけても、周囲よりいくぶん高い値を示す地区が目玉状に点在している。萩山駅より北側では、空堀川(からぼりがわ)の河川水が浸透していると考えられる。目玉状となっている場所では家庭、あるいは企業施設から汚染水が浸透していたのであろう。
図3-9
図3-9 小平市における平成22年11月の地下水電気伝導度
細線は等値線で、数字の単位は〓/cm。黒点は測水井。鎖線は急斜面

 地下水面が低い時期は、ほとんどの範囲が二〇〇〓/cm前後で、花小金井二丁目で周囲よりいくぶん高い値を示す地区が、目玉状に点在しているにすぎない(図3-10)。萩山駅の北側でも値が小さいのは、冬季から春先にかけては、空堀川に流水がほとんど無いためと考えられる。
図3-10
図3-10 小平市における平成23年4月の地下水電気伝導度
細線は等値線で、数字の単位は〓/cm。黒点は測水井。鎖線は急斜面