2 小平市周辺の活断層

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 地震は地下深所(しんしょ)に蓄積された地盤の歪(ひずみ)が、断層面を境として短時間に開放される時に生じる、大地の震動である。開放される最初の地点は震源で、震源から断層面は秒速数十メートルで拡大し、地層にズレを生じさせる。このズレが断層面で、M(マグニチュード)が6・5以上になると、その一部が地表面に現れる場合がある。現在でも地表面でズレが確認される断層は「活断層(かつだんそう)」で、活断層は数百年から数千年単位で繰り返し活動する。関東地方付近では、地表面から三〇キロから五〇キロの深さに震源があり、各地に活断層が確認されている(図4-3)。その中で、活断層が活動した場合、小平市に大きな影響を及ぼすのが立川断層と荒川断層である。
図4-3
図4-3 小平市の位置と付近の活断層

 立川断層は青梅市小曾木(おそき)五丁目にある岩蔵の大岩から始まり、そこから南東方向へ笹仁田峠・七日市場・箱根ヶ崎・三ツ藤・砂川三番・曙町・西国立・矢川を経て、くにたち郷土文化館に向かう。多摩川を渡って、さらに日野市落川まで延びる、総延長約二五キロの活断層である。
 断層は北西部の岩蔵温泉と今井の間では加治丘陵を横切るが、丘陵は今から一〇〇万年前以上前に堆積した飯能砂礫層によって形成され、丘陵のスカイラインを約三五メートル変位させ、断層を境として東側が高くなっている。今井七日市場付近は今から約五万年前頃、霞(かすみ)川によって形成された武蔵野段丘面であるが、ここでも断層を境として、東側が約三メートル隆起している。さらに南方の青梅市立藤橋小学校付近は、今から一三万年前頃に形成された金子台面で、断層を境として東側が約六メートル隆起している。圏央道の青梅インターから南東側は、今から約二万年前に離水した立川Ⅱ面である。断層崖は長岡長谷部付近から次第に比高(ひこう)を増し、瑞穂斎場付近からは二から三メートルになり、旧日産自動車村山工場跡付近では約四メートルから最高五・八メートルの隆起量である。付近から南東方向へも緩斜面となって、くにたち郷土文化館に向かう。
 これらのことから、立川断層が変位し、地震を発生させる場合、政府の地震調査委員会は最大マグニチュードは七・四、最大変位量は一・八メートルと推定している。さらに再来周期は約五、〇〇〇年で、最新の活動は、今から一、三五〇から一、四〇〇年前と考えられる。