平成二四年現在、鈴木遺跡における発掘調査は三八年、回田遺跡における小平市内最初の調査から数えると四五年の長きにわたって断続的に行われ、刊行された発掘調査報告書も四二冊にのぼっている。
以下の記述は、発掘調査報告書の内容とその後の検討とに基づいており、遺物や文化層の区分等において認識や表現が異なる場合には基本的に後出の論考等に従っている。また原因者等の名称、個人の肩書き等は当時のものを使用している。なお、ローマ数字の層準(そうじゅん)については、武蔵野台地における立川ローム中の自然層の呼称に準拠しており、「立川ローム第Ⅳ層」は「Ⅳ層」のように略記し、各層内の区分については「上位・中位・下位」に統一し、Ⅹ層以下の区分については、異論もあるものの、基本的に調査時の所見と表記に合わせてある。