②流域下水道地区(C地点およびその周辺 その2)

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 前項記載のC地点として行われた流域下水道に関連する薬液注入工事が、C地点北側の都道部分の一角の長方形の範囲約二七〇m2で行われることとなり、昭和五一年七月一日から八月五日まで、小平市鈴木遺跡調査会によって発掘調査が実施された【報告書5】。調査はそれまでの一〇mメッシュを拡張して行ったが、Ⅲ層からⅩ層までの調査深度は調査区の形状に合わせて決定されている。調査の結果、縄文時代の陥穴(おとしあな)と考えられる土坑が発見されたほかは、いずれも旧石器時代に属する遺構、遺物が発見され、文化層はⅣ層上位、Ⅳ層下位、Ⅵ層、Ⅸ層での四枚が確認された。石器はⅣ層上位で八点、Ⅵ層で四五点、Ⅸ層で一点に留まったが、Ⅳ層下位では四二二点ときわだった点数が得られた。石器ユニットもⅣ層上位で一か所、Ⅳ層下位で六か所、Ⅵ層で二か所、Ⅸ層で一か所確認された。礫群はⅣ層下位で七か所発見されているが、その多くが石器ユニットと重複している。