都道の建設工事に先立ち、C地点の南北両側で遺跡の広がりを確認するための範囲確認調査が、昭和五一年二月一七日から三月三一日まで、小平市鈴木遺跡調査会によって実施された。調査は四mグリッドを設定して掘り下げ、Ⅹ層までの調査が行われた。C地点の北側では一七か所のグリッドを調査し、六か所で縄文時代、旧石器時代の遺構、遺物が少数発見された【報告書3】。こうした結果から、北側一二〇〇m2については昭和五二年二月一七日から三月三一日までの条件の良くない冬場での調査が小平市鈴木遺跡調査会により実施された。調査の結果、縄文時代の所産としては陥穴と考えられる土坑が一四基、中期の土器片、石鏃四点を含む石器類が発見されている。旧石器時代の所産としては、Ⅳ層、Ⅵ層、Ⅶ層、Ⅸ層、Ⅹ層で五枚の文化層が確認された。報告書では文化層毎の石器群について、製作技術、平面分布の様相等の詳細な分析が提示されている。また礫群についても、クラスター分析を含めた詳細な分析が試みられているほか、自然科学的な分析も積極的に行われた【報告書6】。