石神井川源流部北東の台地上、三共株式会社小平寮内における研修棟の増築工事に先立ち、遺跡の有無確認調査であり、昭和五四年八月一二日から一五日まで小平市鈴木遺跡調査会により実施された。
調査は東西に細長い工事予定建物の形状に応じて設定した四mメッシュの内の七グリッドを対象に、表土を重機で除去した後Ⅴ層上面まで人力で掘り下げて、遺構、遺物の有無確認を行った。その結果、一か所のグリッドのⅣ層下部から炭化物片集中が確認されたものの、それ以外の遺構、遺物は発見されなかったため、本調査への移行は不要と判断され、工事が実施されることとなった。なお、小平寮敷地南端の崖面で礫群の露出が確認されていることから、遺跡の範囲はこの崖面から研修所増築部分までの間に収まることが推定された。