石神井川の谷頭部を取り巻くように、東に開口する馬蹄(ばてい)形の鈴木遺跡の周知の範囲のうち、南側の弧の北側縁辺部に位置する地点である。農林中央金庫小金井研修所の北側の道路の拡幅工事に伴う擁壁(ようへき)の撤去築造工事に先立つ予備調査が平成二年度鈴木遺跡範囲確認調査第二地点として、平成二年一〇月一日から二二日まで小平市遺跡調査会によって実施された。東西に細長い調査区となるため、中央にメインセクションを設定し、これを軸に三mメッシュをかけ、東西両端と中央部に調査グリッドを設定して掘り下げた。西側のグリッドでは表土が厚く、深掘りを試みた。調査深度は当初の認定層序にしてⅤ層まで掘り下げを行った。調査の結果、黒曜石の剥片等の遺物が出土したため、本調査に移行することとなった。