前記予備調査の際、工事にともなって撤去される電源設備の新設工事が調査区付近において無許可で行われていたため、直ちに工事の中止を求め、予備調査の直後、平成二年一〇月二七日から一一月一日まで当該部分約一〇m²について緊急に調査を行った。その後の検討を経て、工事対象の深度までの掘り下げで認められた層準について、便宜的にソフトローム層（Ⅲ層相当）を第1層、ハードローム最上部（Ⅳ層上位相当か）を第2層、ハードローム中位（Ⅳ層下位相当か）を第3層と呼ぶこととした。第1層～第3層にかけて、横長剥片を素材とするナイフ形石器、スクレイパー、角錐状石器、石核等を含む石器、礫が多数発見され、礫群が一基認められた。