②東側部分【報告書19、38】

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 擁壁工事に先立つ本調査は、平成三年一〇月一四日から一二月二五日まで、原因者である三共株式会社の負担で小平市遺跡調査会により実施された。調査は予備調査で設定したメッシュを利用して東西方向および南北方向に土層記録用のセクションを残しつつ、基本的にⅥ層上面まで、一部Ⅹ層上位まで掘り下げた。発見された遺構は、Ⅲ層上面とⅩ層上面を確認面とする土坑である。Ⅲ層上面を確認面とするものの一基は縄文時代早期の炉穴(ろあな)と考えられ、鈴木遺跡では初めての発見となった。旧石器時代の遺物は東側にやや多く見られる部分があるものの、石器ユニットや礫群と呼べるような形でのまとまりは認められない。