本調査は平成六年八月一六日から九月二八日まで、原因者の費用負担のもと、小平市遺跡調査会によって実施された。調査面積約九九〇m
2を表土からⅢ層上面まで掘り下げて、縄文時代の遺構、遺物の確認を行ったが、新たに発見された遺構はⅡ層上面に確認面をもつ陥穴一基、性格不明の土坑二基にとどまった。遺物は同一個体と考えられる縄文土器片で、類例から縄文時代中期後半の曾利(そり)Ⅲ式に位置づけられ。陥穴は南西側四分の一を掘り下げ、地山を断ち割って遺構の形状を観察できる剥(は)ぎ取(と)り標本を作製した[図1-20]。
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図1-20 鈴木遺跡回田82番地地点 |