②予備調査【報告書40①】

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 平成一六年五月、この地点で誠賀建設株式会社による開発が行われることとなり、予備調査を国庫補助金による平成一六年度市内遺跡発掘調査として実施した。調査は平成一六年五月二二日から六月一七日まで、小平市教育委員会が主体となって民間調査機関に業務委託して実施された。三m四方を基本とするグリッドを六か所設定し、Ⅴ層まで掘り下げて、遺構、遺物の確認を行った結果、水車関連の水路と考えられる溝が数条確認され、縄文時代の陥穴と思われる土坑を発見したため、東側に拡張した。覆土上層と周囲から縄文時代前期諸磯(もろいそ)C(古)式土器の口縁部(こうえんぶ)破片が出土している。これ以外のグリッドではほとんど遺物が確認できなかったが、中央北西寄りのグリッドでは、Ⅳ層下位で全面にわたる破砕礫の分布と石器ブロックの一部の出土が確認された。