石神井川谷頭部の南東、日立電子株式会社から改称した日立国際電気株式会社小金井工場の工場建替えにともなう試掘調査が御幸第Ⅱ地点として実施されることになった。遺構、遺物の有無と当該地点における土層堆積状況等の確認を目的とする第一次調査が、日立国際電気株式会社の負担のもと、民間調査機関により実施された。調査は平成二三年一一月七日から一一月一八日まで、三mグリッドを二か所、Ⅴ層およびⅥ層上面まで掘り下げた。堆積にはほとんど傾斜が見られず、比較的安定した台地上に位置することが明らかとなったが、旧石器時代の資料は遺構、遺物とも見られず、縄文時代に属すると考えられる赤褐色(せきかっしょく)の土器の小片が発見されるにとどまった。