図3-2 東山道武蔵路上水本町地点 |
調査は平成一〇年一〇月二一日から二八日にかけて行われた。本地点は五日市街道北側で、玉川上水の南側に位置する。国分寺市内において最も北側で道路遺構の存在が確認された恋ケ窪五丁目地点を参考に、まず東西二三m、幅一・五mのAトレンチを設定した。整地層の下から、道路遺構に関連する硬化(こうか)面と、道路遺構の側溝(そくこう)が一二m隔てて二条確認され、溝の基底面は土坑連結式の形状を呈していた。この結果から、道路遺構の方向性を把握する目的でAトレンチの側溝部分南側延長約一〇mに、二か所トレンチを設定し、側溝の存在することと、遺構の方向性の確認を行うことができた。具体的には、西側のBトレンチでは断面観察により側溝にともなう硬化面が確認され、東側のCトレンチでは版築(はんちく)状に何層にも重なった状態の確認できる良好な硬化面が認められた。