東側の大グリッド内で九か所、南側、北側の両大グリッド内で各一か所の、全一一か所の小グリッドにおいて調査が行われた結果、Ⅳ層下位から焼礫が一点、Ⅳ層中位から石器が一点検出された。焼礫はチャート質の破砕礫(はさいれき)であり、石器はスレート質の剥片(はくへん)であった。この結果を受けて両グリッドを四方に三mずつ拡張し、一〇mグリッドとして掘り下げを行ったものの、新たな遺構、遺物は発見されなかったことから、当該地は埋蔵文化財の存在しない地点と判断され、新庁舎の建設へと移行することとなった。
2 発掘調査の結果