重なる麦、養蚕、製茶の繁忙期

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 麦を乾燥させ俵詰め作業まで持っていくのはひと仕事であった。袋詰め作業のピークと養蚕の上簇が重なってくる。春蚕は七月末が最終段階である。蚕は勢いよく桑葉に食いつき、給桑作業も忙しい。その時期に更に茶作り作業が重なるのである。後に麦の火力乾燥機、電気乾燥機がでてきたが、当時は自然相手の天日乾燥である。ああ、終わったとほっとひと息入れるまでの六、七月の二か月近くは休む間もない日々だった。