伏せ込み・水かけ

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 ウドは年間通して十二か月間作ることができる作物である。購入した苗を五月に植付ける。畑への苗の植付は五月になる。そして肥培管理をしながら十月半ばから末頃、そろそろ霜が降りるかなという時期に根株を掘りとる。掘ったウドの根株を穴蔵に伏せ込んでいく。十字形に作られた四メートルの穴蔵に、奥の隅のほうから、土を根株の間に挟みながら隙間ができないようにギシギシと足も使って押し付けて、並べていく。そうして根株をすっかり土で覆ってしまう。根株はおよそ十センチ間隔で土は二十センチくらい上からかぶせ、四方に伸びた穴蔵にすべてびっしり植え込んでいく。植え方は垂直に植えるのではなく、やや斜めに植え込む。これをウドの伏せ込みという。伏せ込み作業が終わると穴蔵の奥のほうから水をたっぷりかけていく。そうすると土が下に流れ込み、よりきちっと詰まって、全く隙間がない状態になる。こうすると根株の上部が少し顔を出す感じになる。これで準備は終わる。あとはウドが乾かないように、収穫までの間に一回か二回水かけを行う。ウドにかける畑の土は、あまり肥料分がない方がよい。この穴蔵で育てるのに、最も大事なのは水分である。