念仏講

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 かつて小平のいろいろなところに念仏講があって、女性を中心に念仏の練習をしていたという。『小平町誌』(一二〇四頁)にあるように、葬式では弔いのある家に行き、鉦と太鼓で音頭を取りながら新仏に念仏をあげていた。しかし、現在では念仏講のほとんどが廃絶している。そうしたなか、今でも旧野中新田の延命寺の檀家の女性たちは念仏を唱えている。
 この念仏講は、もともと延命寺境内の観音堂で練習していたという。現在は二十五名くらいで続けており、青梅からやってくる先生のもとでご詠歌を習っている。延命寺では三月二十九日に大般若会、九月十五日に施餓鬼が行われるので、そのときに本堂に上ってご詠歌を披露している。