正月

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 正月の準備は十二月三十日に行う。なぜなら、二十九日(ニジュウク)は苦(ク)に通じるからであり、三十一日は神様に供え物を上げてから一晩で正月を迎えることになり、これを「一夜飾り」と呼んで忌むからである。したがって、三十日までに正月用の餅を用意しておき、三十日には神棚や屋敷神を掃除して、飾り物、供え物を新たにする。旧年の飾り物は、大晦日か元旦に近くの氏神社まで持っていき、お焚きあげをしてもらう。
 一日から三日にかけては雑煮を、七日は七草粥を食べたりする。十一日はクラビラキといって、家のすべての神様にお参りし、供えていた餅を砕いて雑煮にして食べたりする家もある。また、十四日はケンチン汁と白飯を食べ、十五日は小豆粥を食べるという。