表10-3 主要作物の変化 | |||||
単位 a | |||||
年 | 1965 | 1975 | 1985 | 1995 | 2005 |
麦・陸稲・雑穀 | 27765 | 3320 | 1521 | 288 | 188 |
かんしょ | 9276 | 2217 | 959 | 383 | 384 |
ばれいしょ | 5236 | 2169 | 1692 | 1172 | 1027 |
なす | ― | 373 | 281 | 376 | 408 |
とまと | ― | 155 | 245 | 354 | 404 |
きゅうり | ― | 439 | 439 | 428 | 446 |
すいか | 1760 | 58 | 35 | ― | ― |
だいこん | 3149 | 1535 | 1280 | 1154 | 1063 |
かぶ | ― | 266 | 250 | 195 | 154 |
ごぼう | 4062 | 537 | 405 | 98 | 86 |
にんじん | ― | 453 | 648 | 407 | 432 |
さといも | 1648 | 1485 | 2183 | 2102 | 1476 |
ねぎ | ― | 387 | 384 | 659 | 526 |
白菜 | 2228 | 1067 | 697 | 649 | 526 |
小松菜 | ― | 751 | 1018 | 964 | 881 |
キャベツ | ― | 1574 | 1796 | 1071 | 938 |
ほうれんそう | 1111 | 800 | 1208 | 1301 | 1160 |
うど | 3171 | 2886 | 1500 | 743 | 311 |
ブロッコリー(花やさい) | ― | 250 | 450 | 1236 | 1218 |
なし | 567 | 1007 | 1148 | 1069 | 1031 |
くり | 1787 | 5049 | 4145 | 1906 | 1861 |
うめ | ― | 914 | 842 | 814 | 655 |
ぶどう | ― | ― | ― | ― | 242 |
ブルーベリー | ― | ― | ― | ― | 293 |
茶 | 2924 | 1763 | 770 | 0 | 0 |
芝 | 2328 | 2656 | 1415 | 689 | 256 |
出典:『統計書』(小平市)、1965年のみ『こだいら市勢要覧』(小平市) | |||||
*作物名の表記は原資料にもとづく *「―」は原資料に無い項目、もしくは数値が未記載であることを意味する |
全体としてみると、「麦・陸稲・雑穀」の面積が大幅に減少する一方で、果樹や野菜が相対的に面積を増加させている。小平の農地が減少傾向にあるなか、「なし」の作付面積は二倍近くになっており、野菜も現在、小平の作付の過半を占めるまでに増えている。もっとも、野菜のなかには、この四十年の間に作付面積を増加させたものがあれば、減少させたものもある。「かんしょ」「すいか」「ごぼう」「うど」は、表中、昭和四十年時と較べて一割未満まで作付面積を減少させている。ただ、平成十七年までに消滅しているのは「茶」と「すいか」の二種に限られており、主要な農作物の多くは、栽培自体は続けられてきたとみることができるだろう。昭和三十年代まで作付の大部分を占めていた「麦・陸稲・雑穀」も、統計の上で激減しているが、後述するように、ワラを利用するために、少量ではあるが現在も栽培されている。飲食店を営む家では、うどんを作るために麦を作っているところもある。
また、表には上げていないが、花卉(かき)と植木も昭和三十年代以降生産が拡大している。植木には、住宅地の庭木や、公共施設の植樹、街路樹など都市化にともなう需要があった。
このように新しい作物が導入され、定着していく時の様子を、果樹栽培の主力のひとつである梨を例にみてみたい。