常食は麦飯だった当時の農家の婆さん達は、孫の手を引いてこの赤飯を貰って食べるのを楽しみに、「今度は何処其処の家で帯ときがある」と話合ってその日は孫の手を引いた年寄が多勢集まったものである。(注13)
〔注〕
(13)まずしい家の子にとっては、これは楽しかった。赤飯を手の平に箸でもらうのだが、いくらたべてもよかった。まずしい家の子にとって同じような楽しみといえば、葬式のときもそうで、親についていってふだん食べられないおいしい食事を食べることができた。
(13)まずしい家の子にとっては、これは楽しかった。赤飯を手の平に箸でもらうのだが、いくらたべてもよかった。まずしい家の子にとって同じような楽しみといえば、葬式のときもそうで、親についていってふだん食べられないおいしい食事を食べることができた。