図6-36 小平団地自治会幼児教室の子どもたち 1969年
小平団地自治会『さざんか』第43号、小平団地自治会所蔵
教育相談会や子ども向けの活動・イベントも数多く企画された。一九六六年度の自治会主催納涼行事の盆踊りは、トラブルが発生して不評だったことから、次年度から子ども向けの催物中心となり、金魚すくい、マンガ映画大会、人形劇、花火大会、交通安全教室などがおこなわれた。自治会による団地子供会では、東京学芸大学の児童文化サークルの指導で、子どもクラブ、新聞部、豆の木クラブ(読書クラブ)の三つの活動が毎週土曜日におこなわれた。また自治会事務所に集めた本を貸し出す「さざんか文庫」の活動も一九六七年一一月からはじまり、土曜日の午後の事務所は子どもたちでごった返したというが、書籍購入費は少なく会員数に比して蔵書数が全く足りておらず、こうした現状を前に、書籍購入補助金の支給や図書館建設を市に対して求める声が起こっていった(『さざんか』第一〇〇号)。
団地内には幼児向けの児童公園はあるが、そこで小学校高学年から中学生の「中共(ちゅうども)」(小平団地独特の呼び方)が遊ぶのは危険だということで、「中共」向けの遊び場を要求する声が高まった(『さざんか』一第一五号)。その後二千を越える署名を背景に遊び場建設を公団に要求し、一九六九年に「中共広場」の建設が実現した。