新しく移り住んだ人を支える

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小平市に新たに流入してきた若い人や主婦を受けとめるうえで、公民館やPTA、地域や団地の自治組織が重要な役割をはたした。小平では、すでに一九五〇年代以来、公民館を軸にした社会教育が積極的に推進されていたが、それは、この間の人口流入と大きくかかわり、公民館は新しく移り住んで来た人びとを地域に定着させるうえで大事な役割を担っていたのである。小中学校のPTAやPTA地区委員会も同様な役割を果たすものだった。
 地域の自治会もまた、新しく移り住んできた人びとの定着にとって大事な役割を担った。本節の小平団地と団地自治会がそのことをよく示している。小平団地では、入居後まもなく団地自治会結成の声があがり、一九六五(昭和四〇)年一一月に小平団地自治会が結成された。団地自治会は、会誌『さざんか』の発行をはじめとして親睦をはかるさまざまな取り組みをおこなって入居者をつないだ。団地自治会は、交通問題やゴミ問題、駐車場問題などの生活上の問題に取り組み、牛乳や灯油の共同購入によって生活防衛をはかり、教育相談会や子ども向けの独自の活動・イベントに取り組んだ。