地方自治体の役割

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地方自治体もまた、一九六〇年代にくらしを支える仕組みをつくるうえで重要な役割を担った。小平市の誕生にともない、前述の小平市福祉事務所と小平保健所が設置された。小平市は、とくに学校教育や社会教育に力を入れた。
 小平市は東京都との関係のなかで市政を執行している。この時期の小平市にとっての東京都は、都立小平養護学校を管轄する上位団体であり、さらに一九六〇年代末には朝鮮大学校の認可にかかわる存在だった。一九六七年の美濃部亮吉都知事の誕生は、小平市にとって大きな意味をもった。美濃部都知事は、朝鮮大学校を各種学校として認める対応を示し、これにともない、小平市議会も朝鮮大学校の各種学校認可を求める意見書を全員一致で採択している。国が一九七九年から認めた養護学校の義務化について、東京都はそれに先立つ一九七四年から義務化を認める対応をした。東京都の関係も含め、小平市では福祉行政を推進することになる。