一九七一年の長期総合計画基本計画では、新設の保育園との併設を原則に、地区公民館の建設がうたわれるようになる。歩いて一〇分以内のところに公民館を一館ずつ建設する計画で、中央公民館を中心とした市内五か所に地区公民館を設置する計画を掲げた。その後、一九七四年に花小金井北地区公民館、七六年に小川上地区公民館、七八年に上水南地区公民館が開設される。
地区公民館の開館を一番喜んだのは家事や育児に追われる女性たちであり、小川地区公民館の開館に際して『こだいら公民館だより』(第四六号)に以下のような感想を寄せている。
小川に、公民館が開館して、早くも一年余になります。小川北地区に住む私は、それまで、中央公民館への遠い道を(時には自転車で、子どももろとも泥沼につっこんだりして)往復しながら、もっと近くに公民館があったらなぁと、切実に思ったものでした。近所の人々も、公民館と言えば、即座に「ああ! あそこは不便ね。前の市役所の跡でしょ。一度行ってもうこりごり。」とぐちるのでした。そして、やっと待望の小川地区に公民館ができたのです。
子どもをかかえる主婦にとって、公民館施設への距離は非常に重要であったことが伝わってくる。小平の婦人教育は地区公民館ができあがることでさらに盛り上がりをみせた。
表7-9 1970年代の公民館施設 | ||
所在地 | 開館 | |
①中央公民館 | 小平市仲町521 | 1977年10月改築 |
②小川地区公民館 | 小川町1-983 | 1970年4月 |
③花小金井北地区公民館 | 花小金井5-584 | 1974年5月 |
④小川上地区公民館 | 小川町1-308 | 1976年5月 |
⑤上水南地区公民館 | 上水南町483 | 1978年4月 |
⑥小川西町地区公民館 | 小川西町2220 | 1980年7月 |