「小平の鳥」の制定

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一九九二(平成四年)年一〇月、市は「市の鳥」にコゲラを制定した。コゲラは、スズメ大のキツツキの一種で、背中に白と黒茶色の横縞があり、胸から脇には茶色の縦の班がある。キツツキ科独特の習性で、幹に縦にとまる。コゲラは留鳥として全国に分布するが、主として林に生息し、鳴き声は飛び出すときギィー・ギィーと木が軋(きし)むような音を出し、木に止まっているときにはキッ・キッ・キッと鳴く。
 市の鳥選定時に調査したおり、小平には八二種類の野鳥が確認された。予想以上の種類であった。選定委員の候補にあがった鳥は、メジロ、カワラヒワ、シジュウカラ、ヒバリ、オナガ、エナガ、コジュケイ、イカル、コゲラ、ツミ・ハクセキレイの一一種類であった。タカ科のミツなども残ったが、最終的にはシジュウカラをおさえてコゲラに決まった。その理由は、雑木林を好むコゲラが、市の雑木林保存のまちづくり、自然環境のよいまちづくりにふさわしいと判断されたためであった(『玉川上水』第一八号)。

図8-6 市の鳥こげら
『小平市制施行50周年記念誌』