小平特別支援学校と地域

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肢体不自由の子どもたちが通う小平特別支援学校の入口には、何台ものスクールバスがとまっている。バスは車内で特別のケアを必要としない児童・生徒を乗せ、小平市・東久留米市・清瀬市の全域と、西東京市など三多摩九市の一部の学区域を一二コースに分けて走っている。ケアを必要とする児童・生徒は父母などが自家用車で送迎している(東京都立特別支援学校『学校要覧』)。
 医療と教育の両立を目指した小平養護学校。整育園から通学し、また小平市内外から独力や保護者の介助、スクールバスで小平養護学校に通った肢体不自由の子どもたち。その後のPTAを中心にした福祉活動、あさやけ作業所の設置、西武鉄道小川駅エレベーター設置運動と実現の成果をつうじて、小平養護学校は、小平の地域社会に徐々に開かれた存在になっていった。
 二〇〇八(平成二〇)年、小平養護学校は小平特別支援学校に名称を変更した。小平特別支援学校は、「地域社会にとけこむ、わかりやすい学校、わかりやすい教育」を学校スローガンに掲げる(「KODAIRA」二〇〇九)。校舎の外の掲示板には児童の作品が掲示され、地域に開かれた学校を目指す教育方針が実感できる。小平特別支援学校は、小平市立小平第六小学校、同小平第十三小学校、同小平第五中学校、同小平第六中学校、都立清瀬高校などと交流しており、年間三週間の学校公開週間が設定され、休日の体育施設開放、学校ボランティアの導入などを積極的に進めている。

図8-11 小平特別支援学校の地域支援活動 2012年