八月拾弐日 月 晴天

現代語訳へ


今日も又晴天日々に続づくも心地よし若
葉に鳴くせみの声もかしましく外に誘
ふが如くの外楽
今朝も亦、常の如くに動きを読みぬ
それより我らが好める本を読みしに、実
に心に感じる事ありて、そぞろに暗涙
におぼれつ、夕飯を用意なす

『青春』小栗風葉 明治38年ベストセラー