目次
/
佐藤とし江日記
/
暑中休暇の日記
/
明治39年
/
翻刻
八月拾七日 金 雨天
現代語訳へ
今朝は雨がふりまして長々と打ちつついた晴
天も今日はかくの如く田畑に宜しとや農夫
はよろこぶ我も本年は目出たき
豊年なれや
と打祈る心の程も甲斐
あると見えたり
朝五時に臥戸を出で平常の如く動き
それより家事に手伝ひ暫時休息
す、妾の裁縫をなすぬ、日暮になりて
親類よりの御ぼん礼に参り来れば妾
もいささか其用意にかかりぬ、それよりそ
れを進め十一時にふす