目次
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佐藤とし江日記
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暑中休暇の日記
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明治39年
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現代語訳
同月六日 月 晴れ
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毎日長々と続いていた雨も、今朝は一点
の雲もなく晴れ渡り、軒端でさえずる小雀の
声が何となく慕わしく、心も浮き立つばかり
でした。特に今日は六日なので、タナバタ様とか
言って餅をつき、竹に短冊をつけ、そ
れにうた等をかいて心を慰めるものにしたら、いつもと
変わっていて楽しみました。
朝五時に起きました。いつものように動き、ご飯を食
べ、家事を手伝って一日を過ごしました。