目次
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佐藤とし江日記
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暑中休暇の日記
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明治39年
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現代語訳
同二十三日 木 晴れ
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今朝もキラキラと窓に映る朝日の影によ
って、驚いて起きたのは五時。動いて食事を
して、本を見て、医者に行って一日を暮し
ました。すやすやと楽しい夢路をさ
まよって行ったのは十一時。本当は記す
べき楽しい、おかしい事も多かったけれど
家事の仕事の忙しさに、又私の仕
事もあって、志の通りに出来ませんでした。
今日は思いがけなくも桧山校長
が家庭訪問にお出で下さいました。
思えば、このようなみすぼらしい小さい家にまで
訪ねてくださるのかと思うと、ありがたくも又嬉しく
もありました。