教育方針
教育に関する勅語の御趣旨を奉戴し、小学校第一条に則り本県教育方針を参酌し、以て皇運扶翼に尽さんとする忠良なる大日本国民を陶冶せんとするを以て本校教育の根本方針となす。就中左記七項目は此の根本方針実現の主要綱領にして本校経営の中軸をなすものなり。
一、国体観念を明徴にして日本精神の作興顕揚につとむ。
二、郷土の理解に力を致し、真の郷土愛実現につとむ。
三、公民的教養を重んじ立憲自治の精神陶冶につとむ。
四、各個性の正常なる発達に留意し、人格にまでの充実練磨につとむ。
五、体験を尚び勤労を愛し勤勉力行の態度育成につとむ。
六、科学的精神を涵養し研究的創造的能力の練磨につとむ。
七、健康増進に着眼し体位の向上進展につとむ
二、郷土の理解に力を致し、真の郷土愛実現につとむ。
三、公民的教養を重んじ立憲自治の精神陶冶につとむ。
四、各個性の正常なる発達に留意し、人格にまでの充実練磨につとむ。
五、体験を尚び勤労を愛し勤勉力行の態度育成につとむ。
六、科学的精神を涵養し研究的創造的能力の練磨につとむ。
七、健康増進に着眼し体位の向上進展につとむ
当時、学芸振興奨励のひとつに水曜会が設定され、毎週水曜日約半時間、話し方・読方・唱歌・舞踊などの発表や、批評会が開催され、卒業生には楽しい思い出となった。
写178 石部小学校講堂 昭和10年(1935)10月に完成。戦時中は挙国一致講演会なども行われ、戦後もさまざまな催しに利用された(石部町教育委員会所蔵)。
これよりさき同八年四月、「小学国語読本」「尋常小学算術」など新編集の小学校国語教科書が使用されることになった。「国語読本」「修身」が色刷りになった最初であり、児童の興味や学習意欲をそそるよう配慮がなされた。これまでは単語から文字を教えたのが、ことばから文字を教えることとなった。内容面では時局を反映して国家主義・軍国主義の傾向を一段と強めている。
同十三年、井上善作よりアメリカ製グランドピアノの寄付を受けた。また同十三年四月、国家総動員法が公布されたが、同十五年八月、集団勤労作業として約一〇日間、雨山で木炭増産奉仕作業に職員・児童が出動して汗を流した。
写179 勤労作業 戦時中、小学校職員・児童は集団勤労作業として雨山で木炭増産の奉仕作業などを行い、戦時協力体制をととのえていった。写真は昭和15年撮影のもの(小島忠行氏所蔵)。