戦後における石部町の農業について各種の統計データをもとに把握しておこう。
昭和二十五年以降の農家戸数の動きをみると、同年に三七八戸であったものが同三十五年に三九七戸といったん増加したものの、その後は減少し続けている。特に同四十五年の三八〇戸から同五十五年の三二二戸と、この一〇年間で五八戸減っている。
農家人口も同様の傾向を示している。同三十五年に二、二八三人に達していた人口は、同四十五年一、九四七人、同五十五年一、六三五人で、それぞれ三〇〇人以上の減少となり、同六十年には一、五一八人にとどまっている。
農用地の変化をみると、戦前の同十年には三一二ヘクタールあったが、同三十年には二九一ヘクタールとなった。さらに、同五十年には二〇九ヘクタールにまで落ち込んだが、同五十五年二一五ヘクタール、同六十年二二二ヘクタールと微増した。同六十三年現在、二一四ヘクタールと再び減少し、町面積の約一六パーセントを占めている程度である。