林業の概要

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石部町域の山林の面積は同三十年に八八六ヘクタール(総面積の六六パーセント)であった。同四十五年には六九一ヘクタールとなり、同五十六年ごろまでは町面積の半分が山林であった。同六十年には統計上、二八一ヘクタール(総面積の二一パーセント)となっている。
 統計データには制約があるが、町内の林業の様子をみておこう。同三十二年から五十七年までの樹種別林野面積を示したのが表81である。町内では針葉樹が九〇パーセントを占めているものの、年々減少している。また大規模な造林は同二十八年と同三十七年に行われ、それぞれの年の造林面積は二八二・二ヘクタール、二九七・六ヘクタールに達している。各年の造林面積は同三十一年まで三〇ヘクタール以上になっていたが、同三十三年からは一〇ヘクタール以下にとどまった。林産物には素材や薪があり、素材は同二十九年に四、三〇七石となっている。薪は同三十三年には約三万二、〇〇〇束に達したが、電気・ガスの普及にともなって生産量は低下した。また、町内にはアカマツの植栽された松茸山が多くあり、秋には松茸が収穫された。同五十年ごろまでは松茸狩りに町外からも観光客が訪れて賑わった。
表81 樹種別林野面積
昭和年323742475257
樹種
針葉樹763723711673668648
広葉樹182833554947
竹林16114131212
合計797751744728717695
農業センサスより作成