旧来より石部町には多くの商店があり、近隣町村から買物客が集まり、商業活動は活発であった。昭和三十五年六月には商工法が施行され、戦前より組織されていた石部町商業会は石部町商工会に改組された。石部町商工会の設立主旨は町内の商工業者の企業発展を通して、地域経済の振興を図ることにある。事業内容は、経営・経理・金融・税務・労務に関する相談や、講演会や研究会の開催、さまざまな経営情報の提供といった指導事業や、共済事業・視察事業・調査事業や商工祭の開催などがあげられる。同六十三年現在、会員数は二四〇人であり、四つの部会(商業部会・工業部会・建築業部会・サービス業部会)がつくられている。
写204 旧道沿いの商店街 旧東海道に沿った石部町の商店街は、近隣町村を商業圏内として活発な商業活動を行い、夜遅くまで営業する店舗が多かった。写真は仲町小島本陣付近より谷町・大亀町方向(上)、小池町より鵜ノ目町方向(下)。撮影は昭和30~40年代と思われる。