昭和五十七年六月、建設に着手し、町民体育館・勤労者体育センター・歴史民俗資料館の三施設を新築した。新体育館は延床面積二、〇八六平方メートルの広さを持ち、町民の体力増強に役立っている。体育センターも各種の競技に利用されている。歴史民俗資料館は企画展示室や収蔵庫を備え、江戸時代以降の街道資料や民具などを多数収蔵し、その一部を展示している。さらに、公園内の石部宿場の里は現存の民家をモデルに復元した農家や街道の面影を残す商家・旅籠・茶屋・関所から成り、宿場の一部を再現したものである。石部宿場の里は同六十二年十一月に、滋賀県下の美しい町並みとその建築物に与えられる「第六回麗しの滋賀建築賞」に選ばれた。また、歴史民俗資料館は同六十三年五月に、開館以来三年で入館者二万人を突破した。
写207 雨山文化運動公園 江戸時代の旅籠・商家などの復元建築を含む歴史民俗資料館(上)は東海道の宿場町として発展してきた石部の貴重な史料を保存・展示している。また、勤労者体育センターや町民体育館(下)、テニスコート・町民プールなど年々体育施設が整備され、さかんに活用されている。
この公園内には、その後、体育施設として、総合グランドやテニスコート・町民プールが作られ、同六十三年四月ナイター設備が完備された。このように、本公園は多目的な施設が集合しており、文化の創造と健康保養、リクレーションの場として、町民の総合的なリゾート施設となっている。
以上のように、町総合発展計画に基づいて数々の生活関連事業が展開されてきた。長年取り組んできた諸施策と新しい街つくりが高く評価され、同五十四年二月、石部町は優良町村として全国町村大会において表彰されたのである。