石部保育所阿星保育所

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昭和の初め農繁期託児所が各所で開設されてきたが、戦後、世の中が安定するとより高い文化生活を求めて、働く婦人が増加し、保育に欠ける児童のための保育所の設置が望まれた。保育の充実を目ざして石部町では、同二十九年七月、石部小学校に隣接する石部公民館に、町立石部保育所を開設し、児童の保育に努めた。当初定員は七六人であった。その後、同二十九年九月、現在地石部町石部三〇六〇番に移転した。定員は一〇〇人増加された。同五十三年十一月、現在の位置に改築され、定員一八〇人に増加して今に至っている。
 阿星保育所は同四十八年四月、定員六〇人で石部保育所より現在地(石部町東寺九六三)に分離開設した。所長・主任保母・保母・用務員など七人の職員で発足した。その後、PNAを結成した。翌四十九年、定員を九〇人に増加した。しかし、実数は一〇〇人であったが、次第に減少して同六十二年では五六人となった。
 石部保育所、阿星保育所ともに、保育目標は、自分のことは自分でする、明るい健康な子ども、約束を守れる子ども、ゆたかな美しい心の子ども、だれとでも仲よく遊べる子どもづくりにあった。この目標を具体化するために、社会見学・いも苗植え・七夕のつどい・プール遊び・カレーライスつくり・親子遠足・いも掘り・もちつき・お店ごっこ・クリスマスの集い・ししまい見学・レストランごっこ・生活発表会・ひなまつりの集いなどの行事が催された。さらに日常保育の中で、自由遊び・片づけ・体操・排泄・手洗い指導・準備と自分たちでの給食、おやつなど目標とした。

写214 獅子舞見学 石部の旧東海道沿いでは、毎年正月には伊勢大神楽が家々を訪ねて祈願と舞を行う。保育所でも毎年恒例として遊戯場で獅子舞を見学し、舞のあと、各園児は立派に成長するように獅子に頭をかんでもらう(昭和63年石部保育所にて撮影)。