これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済から脱却し、天然資源の消費が抑制され、環境への負荷が低減される「循環型社会」への転換が急務となっており、ごみ処理は、大きな課題となっている。郡山市では、1996年からびん、缶、紙の資源物の分別収集を開始し、さらに2000(平成12)年には、富久山清掃センターのリサイクルプラザの完成に伴い、ペットボトル・プラスチック類の分別収集を追加し、ごみの減量化、資源物の有効利用を推進することにより、埋立処分場の延命化を図ってきた。また、1998年からは、ごみ収集業務を全面的に業者委託とし、2000年から祝日収集を実施するなどごみ収集体制の強化を図った。
なお、2007年には、土地等の適正管理やごみ集積所からの廃棄物の持ち去り行為を禁止するための条例改正を行い、生活環境の保全及び指導・監視体制の構築を行った。
一方、ごみ処理施設は、1984(昭和59)年に河内(こうず)清掃センター、1996年に富久山清掃センターを整備した。また、1976年に埋立を開始した西田埋立処分場は、2007年に埋立を完了し、1983(昭和58)年に竣工した河内埋立処分場は1997年に第3期埋立地まで拡張した。
し尿処理については、横塚の第1衛生処理場の老朽化(ろうきゅうか)に伴い、富久山町の第2衛生処理場の隣接(りんせつ)地に、汚泥の減量化など高度な処理方式と公害防止対策に重点をおいた富久山衛生センター第2処理施設を1990年に稼働(かどう)させ、第2衛生処理場は富久山衛生処理センター第1処理施設と名称を変更した。これに伴い横塚の第1衛生処理場の名称を横塚投入所とし、前処理設備を除き運転を停止したが、1999(平成11)年、前処理設備も運転を停止し閉鎖された。富久山衛生処理センターは、2004年から施設の運転管理業務及び水質検査業務を民間に委託した。なお、し尿処理は、公共下水道や農業集落排水等の整備、浄化槽の普及により減少傾向にある。