93 産業構造の変化

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 1974(昭和49)年の第一次オイルショック以降、安価な労働力と工場用地を求めて大企業の地方への移転が加速した。その後、グローバル化の進展とともに地方への展開が海外へとシフトし始めたのが80年代の後半からである。その直接のきっかけは85年の「プラザ合意」である。為替レートの変化によって、工場の展開が首都圏から地方へといった動きから、一気に海外へと変わったのである。この様な企業移転の流れは、単に地代や為替レートといった要因だけでなく、「マーケットに近いところでつくる」という「モノづくり」の原則からしても必然である。