1990年代後半からIT・エレクトロニクス分野においてオープン・アーキテクチャ化(互換性)の進展を背景に、バリューチェーン(価値連鎖(れんさ))のアンバンドリング(脱統合)を進める欧米企業を中心にEMS(電子機器製造受託サービス)企業などに生産を委託する「水平分業型」が進み、それら受託企業が巨大マーケットである中国に生産拠点を拡大する動きが活発化してきた。つまり第2図に示す「アルカイック・スマイルカーブのボトムの部分(低付加価値の加工・組立)がEMS企業にアウトソーシング(外注)を増やし始め、同時に国内工場の閉鎖や自らEMSを目指す方向に舵(かじ)を切り替えた。
以上のことから県内の製造業は、スマイルカーブのボトムの分野、すなわち低付加価値の加工・組立等の産業が多いことから、結果として経済のグローバル化の影響を受けたと言える。